店の天ぷらはすごい

店の天ぷらは自分のために出来立てを出してくれて片付けまでしてくれて最早これは一種のエンタメやでぇというはなし。

 

 

自分は一人暮らしをしている。中心部だと家賃が高すぎるのでベイシティ的なところに住んでいるが、それでも家賃はそこそこ高い。

 

そういう場所だと家は狭いワンルームで、まともな台所は無く簡易的な流しと一口コンロがせいぜいだ。まな板の置き場がない。

そういう場所だと困るのが「自炊」である。カロリーや金のことがどうの外食は身体に悪いだの言われるが、家にまともな作業スペースがない以上、一汁三菜など冷凍食品を駆使しても面倒この上ない。毎回は無理だ。

この家でせいぜいやってる自炊というと、野菜入りのスープ類や鍋類を大鍋に作って冷凍保存するなり冷蔵してちまちま食うレベルだ。包丁で切る場合はまな板を使う台を用意する必要があるため、根菜類とかで無ければ専らキッチンバサミで切っている。

 

タイトルに戻ろう。天ぷらだ。天ぷらはこれまた面倒だ。真面目にやる場合は材料を洗い、処理し、天ぷらの衣を作り、適切な温度で揚げ、油を切る。

賢明な読者の皆様はお気づきであろう。置き場がないのである。

揚げる前の材料、衣の入ったボウル、揚げた後の天ぷらを置くスペースを確保するのは、狭い台所しかない家だとかなりの手間だ。

しかも天ぷらは温度管理の関係上、油を放置できない。燃えるから。つまり事前にスペースを全部用意した上で臨まねばならない料理であり、非常に難易度が高い。

 

その上、うまく作るにはある程度の経験が必要になる。自炊なら店と同じ値段でいっぱい食えるとか言うが、揚げ物に関して自分は店と同レベルの味を出せる自信など無い。スーパーですらレベルが高い。コロッケとか五個入りで100円という金銭感覚が狂ってるんじゃないかというものをお出ししてくる。そんな価格で大丈夫か?

 

そんな中で、飲食店では料理に対する技術力の結晶を出来立てでお出ししてなおかつ片付けまでやってくれるのだ。最高だなというしかない。安い。実質無料。

チェーン店でも凄いが、高い店になると対面で揚げたり、なんか凄い材料を使って語彙が溶けるものをお出しされて金銭感覚がぶっ壊れる。オンリーイベントに近い。天ぷらのオンリーイベントだ。

 

 

つまり天ぷら屋は最高という話だった。はぁ、天ぷら屋に行きたい。