歴史系の元ネタが有る作品、ちょっと興味を持って調べようと思ったけど何処から手を付ければいいか分からない。そういうの、どうにかしたいですよね。
自分も戦国BASARA→刀剣乱舞→Ghoast of Tsushimaを経由して調べる事へのスキルがある程度付いて来ましたが、死んで覚えるというのはあまりにも効率が悪いし、初心者にそれを強いるのはあまりにも無体に過ぎる。あと「〇〇の真実」というタイトルの本や歴史にかこつけたビジネス書タイトルの本にぶつかってしまう事を避けたい。前者での例外は「南朝の真実」位です。
という訳で、ざっくり区分をして「これくらいならこれかな」みたいな書籍・映像作品を紹介して行きたいと思います。あんまり高額のものは無いのでご安心下さい。
- まず義務教育の内容からして怪しい。流れがあやふやだから勉強し直したいという人
- 流れは分かった！もっと特定の部分の歴史を深く知りたいという人
- 被服や小道具の名前や構造を知りたい人
- 戦闘が書きたいんだぜという人
まず義務教育の内容からして怪しい。流れがあやふやだから勉強し直したいという人
①教科書
山川出版の「もういちど読む 山川日本史」がオススメ。山川出版は歴史系教科書の出版社でもありますので内容はお墨付き。勿論、学生時代の歴史の教科書をお持ちであればそれでも良いです。honto.jp
教科書を持っておくと良い点はもう一つあって、歴史上の出来事というのは、過去と各地の地理的特徴に強い影響を受けるからです。
例えば、どうして戦国時代に火縄銃が伝来した時、そもそも何故ポルトガル船が日本に来たんですか？→あの船はイエズス会のもの、その頃はルターの宗教改革でプロテスタントの勢力が強くなっており、カトリックの影響範囲を世界各地に広める必要があった。という流れを知っているかどうかで理解度が変わります。あとそこそこ専門的な本になってくると、その辺りの情報は当然知っている事を前提としてくるという部分もあります。
②まんが日本史や日本の歴史
Prime Videoで「まんが日本史」が配信されているので、それを見るのも良いです。本の「日本の歴史」でもOKです。
最初の方から難しい本を読もうと考えたり専門書を調べたりすると分からなくて挫折するので、まずは基本から固めていきましょう。
③大河ドラマ
身も蓋もない事を言うと、歴史上のイベントをキャラに紐つけると覚えやすくなります。古い見地の場合もありますが、凡その流れを知るには最適でしょう。
問題は長いことと、完成度にムラがある事と、推しが無ければないですねという部分です。
歴史バラエティだと戦国鍋TVとかが良いのではないでしょうか。
流れは分かった！もっと特定の部分の歴史を深く知りたいという人
具体的な書名や出版社を挙げていきます。……が、それなりにレベルが上がるので、分からない単語は適宜グーグル先生と向き合って下さい。
①日本の歴史（講談社学術文庫シリーズ）
このシリーズは出来事への流れを抑えながら参考文献がガチであり、なおかつコンパクトで安い。これだけの情報量で一冊千円代は非常に安い。講談社学術文庫は中々面白い本が揃っているのでオススメ。講談社には選書メチエというシリーズも有る。
②吉川弘文館の書籍
ここで具体的な書名ではなく出版社になってしまった。ただ、ここはガチというかほぼ専門書を出している出版社なので非常に信頼が置ける。調べたいキーワードを検索窓に適宜打ち込んで見て欲しい。
ただ、一つ注意して頂きたいのは三千円～五千円程度の書籍にとどめておいて欲しいという事だ。何故かと言うと八千円とか一万円のものは最早論文集の趣なので、最初にそれを見ると挫折してしまうからだ。三千円程度のものは比較的一般向けなので、まだついて行きやすい。それが理解できてから、もし興味があれば高い方に手を伸ばすのが良い。
被服や小道具の名前や構造を知りたい人
①図解 日本の装束
装束の各部名称から小道具までおおよそ広範囲を網羅していて、しかも図解、そして何より安い。
②和装の描き方 (玄光社MOOK)
絵を描く方なら、描く時の特徴をアドバイスしているこちらが良いと思います。
戦闘が書きたいんだぜという人
①学研の歴史群像シリーズ
このシリーズは写真たっぷりのムック本で、各時代の武具や甲冑などの解説をしてくれるという素敵なシリーズだ。持っておいて損はないし、フルカラーなのに三千円しない。
②図解 武器と甲冑
最近の本だが非常に良い内容だったので紹介したい。鎌倉の大鎧から戦国期の当世具足まで、それらを着用した時の戦闘時の具体的な動きが解説されている。戦闘内容の変遷と、武具の変化を合わせて書いているので、非常におすすめの一冊。
③図説 日本戦陣作法事典
いわゆる戦闘の作法について書かれた本だ。出陣の時の儀式や、賞罰についても書かれている。
とりあえずこんな感じです。
