SubnauticaをPS4で遊ぶのは止めておけ

 言いたいことはタイトルの通りなのだが、じゃあPS4じゃなくてPCなら?という話でもないのが困りどころである。

 Subnautica、PS Homeで無料配布してたのをDLしてプレイして、ほぼクリアした。

store.playstation.com

 「ほぼ」と言っているのは理由があって、後は星から脱出するだけの最後の最後になって進行不能バグが発生し、更にリロードでも回復しなかったので諦めたからだ。とりあえず進行度的にはクリアみたいなものだからいいかと思って記事を書き始めた次第である。なお、タイトルにあるようにこれはSubnauticaの良いところは紹介するけどオススメするための記事ではないので、その点をご了承頂きたい。無料で貰っておいて何を偉そうにと思うかもしれないが、ゲームの魅力を潰してしまうレベルの悪い要素が多すぎるのである。そういうのを纏めて言語化して吐き出さないと、成仏してくれないのである(何が)

 

 

良い点

美しい海が広がっている

 ゲームは海洋惑星に不時着した主人公が、サバイバルしつつ惑星を調査していくというゲームである。

 惑星はほぼ海で、これが非常に美しい。独特の生態系を築いた見たこともない生物たち。海面から飛び込んだときの空気の泡すら鮮やかだ。色鮮やかなサンゴや植物。肉食魚も他の小魚を食べて生きているのが見える。

 更に、海の中にもいくつかのバイオームが広がっており、バイオームが変わる度に海の様相ががらりと変わる。遠くから聞こえる生物の鳴き声に驚き、深い海の暗さに恐怖し、深海の神秘的な恐ろしさと美しさを感じる。そういう素敵さがある。

 

シナリオが良い

 主人公はアルテラ社の宇宙船乗組員だったが謎の惑星に不時着し、生き延びて脱出するために調査をする。

 最初の方はアルテラのシステムAIが状況説明をしてくれるが、以降は同時に墜落した他の乗組員の救難信号、探索中に出てきたPDAデータやスキャンデータの断片的な情報で推測する事になる。そうしてこの星の秘密を知っていき、また所属していた宇宙ブラック企業アルテラ社の糞っぷりに辟易する事になる。*1

 こういった、断片から全体を推測する事が楽しいゲームである。

 

次は何をしようか考える楽しみがある

 生活を安定させる為に色々なものを探して、やがて基地が作れるようになる。そうすると出来る事が一気に増えて、乗り物が作れるようになると更に行動範囲が増す。そして次は何をしようどこへ行こうアレが欲しいこれが欲しいという状態に入り、これが非常に楽しい。そして止め時がわからなくなる。

 

さて、ここまでいい感じの事を言ってきたが、これらの良さを相殺する程度に宜しくない点が色々あるのがこのゲームだ。

 

悪い点

重い

 このゲームはシンプルにロードがクソ重い。地形データは恐らく固定だが、そこに配置されるオブジェクトはランダムと思われるため、一々それらをロードせねばならない。ただでさえ地形データの読み込みも遅く、通常PS4+外付けSSDの構成で最初のロードが始まると2分は待たされる。更に、ゲーム途中でワープスポットが存在するが、その移動のロードに1分はかかる。そしてリアルタイムな地形読み込みもあるため、乗り物で移動して「妙に暗いな。ハハーン洋ゲー独特の暗さのせいだな?」と思ったら地形の読み込みが終わっていない事がしばしばあった。シーモスはともかく、どうして鈍足のサイクロプスで処理落ちするの???

 更にこのゲームは即死もある。雑に言えばクソデカ危険生物に襲われると生身の場合は死ぬのだが、これはゲームエリア外に出ようとした時だけではなく一定の領域に当然のように配置されている。シナリオ進行に必須の所にも居る。そうすると初見で殺され、死ぬとある程度の持ち物を失う。セーブ地点からリロードすると猛烈な待ち時間を食らう。まめにセーブしたいがセーブもまた時間がかかる(セーブボタンを押して少し経てば動けるようになるのだけはマシ)

 そしてこの「重さ」が他の悪い点とコンボを組んで軽く10hitくらいしてくるのがこのゲームである。

 

バグが酷い

 上の方で「致命的なバグがあってクリアできなくなった」と言ったとおり、このゲームは猛烈にバグが多い。オブジェクト貫通くらいは序の口、乗り物が地中に沈んで取れなくなる、陸上で泡が出続ける、突然のクラッシュ、プローンスーツ(パワードスーツ)が動かなくなるetc…と続く。

 ちなみにこれはガラス張りの建物ではなく、不透明な壁や床があるべき場所である。

 なお、クラッシュ等はプレイ時間が長くなるほど酷くなるという話があり、実際自分の方では後半になるほどクラッシュやバグが増えた。そしてリロードするにしても上記の「重い」があり、バグ発生のたびに待たされる事になる(そして直らない事もある)

セーブデータは一つなので、古いセーブデータを呼び出して復元する事も出来ない。進行不可バグが発生して、その状態でセーブしてしまうと詰みである。

 自分の場合、ラストダンジョンで急にプローンスーツの歩行が効かなくなってワイヤー巻取りで移動する事になったり、オブジェクト表示がおかしくなって出口が見えなくなったり、最後には水中なのに陸上判定になって浮上出来ず終わってしまった。ひどい話である。

 

 

誘導が不親切

  このゲームは広大な海を探索するゲームだが、地図が存在しない。しかしコンパスやビーコン、パスファインダーツールを駆使すればどうにかなるのでそれはゲームの持ち味になるので良い。そこを親切にしろとは言わない。

 ただ、必要アイテムやイベントへの誘導が下手くそなのをどうにかして欲しい。そして仕様も分かりづらい。

 例えばゲーム中のツールはバッテリーの充電切れが存在するため、定期的に充電しなければならない。しかし、どうやってバッテリーを交換するかはバッテリーを抜かないと表示されない。そして建築。最低限必要なのは①土台②多目的ルーム③入り口④ソーラーパネル なのだが、その辺のチュートリアルは存在しないし、土台がどういうところに建てられるのかの説明も無い。最後の方に作るどでかい建築物も、①→②→③→④のように作らねばならず、更に②の材料は①を作らないと表示されないので、もし④が深海の行きづらいところでしか取れない素材だと手戻りがものすごい事になる。

 そして、このゲームは上で言ったようにシナリオのあるタイプのサバイバルゲームだが、今何をすべきかのタスク表示がない。シナリオが進んでいるのかが全く分からないのはどうにかして欲しい。ちなみに自分は途中で出てくる危険そうな建物に対し「危険だから近寄らんとこ」と思って放置して、後からメインシナリオを進めるため探索が必須だったことを知った。勘弁してくれ。

 

…という形でSubnauticaについての感想を纏めてみた。PS4ではなくゴリゴリのゲーミングPCで遊ぶならば処理の重さは緩和できるかもしれないが、不親切っぷりとバグについてはどうしようもない。この記事を書いたことできっと未練とかそういうものが成仏してくれると信じている。

 

*1:例:ゲーム中でダイヤモンド(素材)を入手すると、AIから「拾った物は全部アルテラ社の所有物だからな。お前は今数百万クレジットの借金があるんだぞ(意訳)」みたいな事を言われる。それが遭難者に対する態度か?